カテゴリ:イタリアでの現代美術のお仕事( 3 )
アスコリ•ピチェーノの展覧会,やっと行けました💓
こんにちは!先週は,南マルケで週末旅行をしてきました♪南マルケといえばアスコリ•ピチェーノ,とても美しい広場で有名な街です😊
この旅の目的は、ピナコテカ(市立美術館)で開催中の我らBertozzi&Casoni の展覧会!!マルケで初の大規模な個展で,汗と涙の力作揃いの見応えたっぷりの展覧会なのです。随分仕事に関わらせてもらったのに,オープニングには別の仕事で参加出来ず,やっとこの小旅行で訪問が実現しました😆。
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それにしても、このピナコテカ,素晴らしくゴージャス!!
テーマはクラシックとコンテンポラリーの融合,でも私たちの作品は絵画性が豊かなので、しっくりとどの作品も馴染んでいる♪
言うまでもないアルチンボルドへのオマージュ,ミラノのエキスポにも登場したのですっかりおなじみになりました。
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おっと、ピナコテカの建物はコチラ。どっしりとしてトラベルティーノ(石材の名前)の魅力がしっかり伝わってきます。垂れ幕型のポスターも立派!感無量...😭
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今回の大作はコチラ。
セットされたテーブルの上のお料理が雑然と,絶妙なバランスで組み立てられていて...もちろん全てセラミックです♪マルケということで名物のオリーベ•アスコラーネ(オリーブの肉詰めフライ)があったりしてニクイ!
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調度品と作品がこんなふうに融合した感じはフィレンツェでの展覧会ぶりではなかろうか...。
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お気に入りの作品の写真をどんどん載せていきますよ~💓
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楽器のケースからチャオ~☆
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このフラミンゴちゃんも仕上げだけで2週間以上かかった箱入り娘。長く向き合う動物の作品は,語りかけながら仕事をするので、愛着が湧いてしまうんですよね。
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見よ!このデティールを!笑
ここに辿り着くまでに無数の試験ピースが焼かれているんです。
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こちらもアルチンボルドへのオマージュ•春。
二ヶ月くらい花や葉っぱを作り続けて、頭の中もお花畑になったっけ....シミジミ🌼
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夜空の星座が無数のカタツムリで描かれ閉じ込められた作品。中心はモザイクで出来ています。
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アンティークの家具にひっそりと置かれたこんな作品も。
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名画に飾られた部屋を抜けて...それにしても調度品は何故かベネチアスタイル!
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最後にブックショップへ行くと,なんとカタログの他にグッズもあるぞ!息子氏はお気に入りのアルチンボルドのノートと鉛筆を選んでご機嫌😆。

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もちろん南マルケの宝石,アスコリ•ピチェーノの広場もじっくり堪能してきました♪雨上がりで夕焼けの広場はその魅力を発散!美しかった...💓
このあと北上しながら旅は続きます。続きはまた次回。

ではでは!

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by colline_raffaello | 2017-07-05 07:44 | イタリアでの現代美術のお仕事
イタリアで美術のお仕事をするということ~仕事仲間という家族~<第三話>
さて、今日は美術の仕事場で培った人間関係についてお話します♪

私がお勤めしていた工房はボスであるアーティストが2人,アシスタントが当時私を含めて3人。
1日のほとんどを彼らと仕事しながら過ごすわけですから、分かち合う時間がイヤと言うほどタップリ•笑。
なぜか外のメンバーは皆長身で、私は未成年と間違えられるほどちんちくりんでしたので(涙)なんだかコントラストもあって面白いチーム。
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一番古株のアシスタントで工房のDJだったアンドレアとは身長差50cmという次元を超えた世界でした。どんだけ私小さいの...?!

みんなとのおしゃべりは尽きず、それぞれの生活の日々の恋の悩みや家族の悩み,たわいない趣味や音楽の話,真面目な仕事の話ももちろん,随分イタリアの美術の世界のイロハを教えてもらったもので,もちろん会話について行くのは大変ですが、イタリア人のディープな日常を共有できる楽しさは学生時代とは比べ物にならない仕事場ならではのものでした。
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仕事の内容は,ハイパーリアリズムと呼ばれる,あるものをそのまま写しとったようなリアリティのある陶の彫刻を制作すること。
もちろんテーマは様々ですが、難しければ難しいほど、やりがいがあるのは確か。
カタログからの写真で分かりにくいかも知れませんが、これ、全てセラミックで出来ているんですよ!
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こんな作品でも、例えば蝶々の原型(モデル)を型取り用にモデリングするだけで20日くらいかかるんです。
原型作り,石膏型作り,成形,仕上げ,窯詰め,焼成,釉薬掛け,絵付け,上絵付け....膨大な量の仕事をこなすため黙々と一緒に作業していると、色々な気持ちを共有出来て、一つ一つ困難を共に越えていく運命共同体のような感覚が...。

工業製品のように同じものをいくつも作るのとは違い,毎作品,新しいアイデアや挑戦があって、いくらプロと言えど,初めての試みということが少なくありません。よって大きな作品を任される時の緊張感はアシスタント一同骨にしみて理解していますが、それがまた団結を産んで,完成したときの喜びもひとしお💓
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こうして展覧会会場に設置を終了した達成感は私たちだけの宝物♪
あれ、私やっぱり小さい....汗

長い長いお勤め時代が終わり,元祖アシスタントたちがそれぞれの道へ旅立っていき,私は家庭と仕事を両立するために自宅に仕事場を作って外部アシストになっても、こうして生まれた子供を連れて納品に行くと、まるで自分の子どもか孫?というふうに可愛がってくれるボスたち💓
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今でも古い仲間との絆は,私のイタリア生活の大切な一部として私の日々を支えていてくれています😊🌼💓

それでは、また♪


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by colline_raffaello | 2017-07-01 08:30 | イタリアでの現代美術のお仕事
イタリアで美術のお仕事をするということ<第一話>
さて、ここしばらくは,ここイタリアでどんな体験をしてきたか,ということを過去を遡りながらお話してみようかと思います。
2000年に中部イタリアのファエンツァという歴史的な陶芸の街の国立陶芸美術学校の彫刻コースを卒業したのは23歳の時、イタリアにはまだリラがあり,私の考える古き良きイタリアが残っていました。
そしてこの時期,私の人生を変える出来事が起こります。
何と美術学校の卒業制作展を見に来てくれたアーティストが、作品を見てアシスタントの仕事のオファーをしてくださったのです。
オファーと言っても作品を見ただけでは実際使い物になるかどうかはわからないので、とりあえず実験的に数ヶ月働き,アーティストからオーケーが出るようなら正式にアシスタントになれるというものでした。
卒業後、帰国しなければならないのかな、まだまだ色々制作したいな,と漠然と思っていた私は天にも登るほど嬉しい気持ちでしたが、大きなプレッシャーを感じていたのも事実。
というのも私の通った陶芸の美術学校のコースは2年制,外国から来る学生も多かったことから,学習についていける最低限の語学が必要だということはあったにせよ、そこはやはり学生。先生方もイタリア人に混じって勉強する言葉のあまり出来ない外国人の学生には片目をつぶっていてくれていたのです。
ところがこれが仕事となると一変!
お金をいただくのですから,仕事が出来るのは勿論のこと,専門用語や素材の名前,仕事の内容にかんしても正確に理解し,伝えられなければいけません。
2年くらい留学したと言っても,専門分野のボキャブラリーの習得などやっぱりたかが知れています。
かくして私はその次の週から,分厚い小学館の赤と緑の重~い辞書を鞄に詰め,いざ現代美術の分野でセラミックによる彫刻を制作するBertozzi&Casoni というラボラトリーへ通い始めることになりました。
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はじめは簡単な仕事から少しずつ、会話の中で分からない用語があればノートに書き留め帰宅後に調べ,朝は早めに行き道具や顔料のある場所を確認し...。仕事場にはアーティストであるボス2人と若いイタリア人のアシストさん2人,私も含めて5人のチームが出来上がり,ロマーニャ訛りの訳の分からないジョークがかっとぶ中,やっと数ヶ月後には下手な冗談をちょっとは言えるようになりました。
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試用期間も無事に終了,晴れて正式なアシスタントとして本格的に仕事が始まり,仕事の内容も責任もぐっと重たくなる中,初めて大きな展覧会の作品にも携わる機会を貰い,ここイタリアで、イタリア人のみに囲まれてイタリア語のみの会話の生活の中で仕事をしていくという新しい生活が始まりました。
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こうしてその後9年に渡ってこの工房に通うことになります。
数多くのエピソードがこの9年間に生まれましたが、またそれは別の機会にお話しすることにしますね。

それでは、また!

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by colline_raffaello | 2017-06-15 06:27 | イタリアでの現代美術のお仕事



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