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イタリアのハーブ博物館でハーブの歴史を遡る@アボカミュージアム
皆さんお久しぶりです🎵
ここ最近,雑多な諸々の用事に追われてしまい、自分の部屋にこうして戻って来たのは何て久しぶりの事..。もう3月なんですものね。
今日は先日訪れた、イタリア唯一のハーブの博物館、アボカ•ミュージアム(Aboca museum)のお話を💓
場所はトスカーナの素敵な街、サンセポルクロ。我が家から1時間というご近所的な親しみと、画家ピエロ•デッラ•フランチェスカの出生地でもあることから、ウルビーノと絡めてお客様にご案内する機会がちょこちょことある大好きな街です。

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4月に日本のお客様をまたご案内する予定もあるため、しっかり下見...というのはタテマエで、もう8、9年前に来て以来だったので、じっくり自分のために味わいたかったこの博物館。そう、自分へのご褒美に休日を使って心ゆくまでここに居たかったんです。
陶芸の世界にいることで、中世のハーブの薬草壷に魅せられこの世界の魅力を知ったのは以前にもお話しましたが、ここのコレクションも素晴らしいんです!
でもまずは焦らずに順番にお部屋をご紹介。
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外観もクラシックで素敵な入り口。博物館の建物になっているパラッツオ•バルボン•デルモンテ(Palazzo Bourbon del Monte)は1600年代のバロックに差し掛かった装飾が魅力の歴史的建造物であり、2002年にアボカというハーブ製品の会社が経営するミュージアムになりました。
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ミュージアムの第1室はモルタイオ(すり鉢)の間(LA SALA DEI MORTAI)。
ここは石や大理石、金属で出来た各時代のハーブのすり鉢と世界の薬草学に関する文献の最も古いレクションが見られます。
古い言語で書かれた内容、所々は判りますが解読は専門家の助け無しでは無理な学術的な内容ばかりです。美術品としてもものすごい価値のある書籍群。紙質といい、銅版画を手で彩色した挿絵の様式の美しさといい、歴史のロマンに引き込まれていきます。
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こちらは1300年代の無彩色のもの。メリッサの姿を描いていますが、リアリテイーに描写しようというよりは、中世の絵画様式が特徴的に感じられます。これを見ても恐らく私は同じ植物を見分けられないでしょう•笑。それがまた味なのですが💓
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こちらは少し時代が進み有彩色。1500年代に入ると正確な描写を感じられるようになりますね。ルネッサンスはそんな意味でもリアリズムがもっと自由に開放的に表現されるようになったのでしょうか。どんな絵の具が使われていたのか興味津々。
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パラスがとにかく美しいのでとても展示が引き立ちます。ハーブをすりつぶす為の石臼も種類が多く、ハーブには触れることが出来ますよ🎵
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次の部屋は"歴史の間"(LA STANZA DELLA STORIA)。
薬草書や紀元前、紀元後の各時代の医学者がどのように歴史の中で医学に貢献してきたかが彼らの肖像と共に語られます。
特に紀元前5世紀からヒポクラテスの偉業でギリシャにおいて科学となり、ローマの帝国時代にはデイスコリデとガレノスの出現により中世からルネッサンスまでの薬草学に決定的な足跡を残した..という下りには医学のテオリーが医薬品としての薬草とともに西洋で確立していった様子が伺え、とても興味深いものがありました。
というのも最近日本にガレノス協会なるものがあることを知り、イタリアのハーブの歴史好きとしては是非知っておかねば、と協会の方と連絡を取り、トルコにあるガレノスファームで栽培された幾つかのハーブを送っていただいた、という事もあったりで、ガレノスがイタリアにもたらした薬草学の影響についてしみじみ思い入っていたのです☘🌿
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これがそのガレノスファームからやって来たハーブたち🌿
遥かトルコの地で育ったハーブの香りを嗅ぎながら、歴史に思いをはせ...🎵
さて話を戻して次の部屋へ!
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こちらが...."陶器の間"!!(LA SALA DELLE CERAMICHE)
そう、ここが何を隠そう一番楽しみにていたコレクションです💕
ハーブの世界に興味を持ったのは、ファエンツアで陶芸を学んでいた学生時代にこのハーブ壷を知ったことから。
中世の時代から、薬局や修道院で使われ、もちろんその優美さからただの容器ではなく美術品でもあったことは想像するに及びません。日本では、やきものの釉薬の美を景色と呼びますが、これらの壷たちは、本当にイタリア版"釉と顔料の景色"が本当に素晴らしかった!ファエンツア、デルータ、モンテルーポ、カステルドウランテ(現マルケ州ウルバーニア。地元だ🎵)とそうそうたる中部イタリアルネサンスで栄えた窯が名を連ねます。
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このお気に入りの形、"アルバレッロ"と呼ばれる壷は、かつて中国からスパイスや薬草が竹筒に入れられて輸入されており、その竹の節のある様子を形に写し取ったと言われているものです。
形の由来1つにも歴史があって本当に見ていて楽しい!
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このようにテーマのある聖人をモチーフにしたものや...
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東洋の磁器の上の青い絵付けへの憧れから生まれたブルー1色の絵付け、"アッラ•ポルチェッラーナ"。
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明るく華やかな色遣いの南のものなど。どれも土に含まれていた不純物や釉薬の垂れ具合などがとてもいい味を出していて、今のマヨリカ焼きには無い魅力が。
..とやきものの話ばかりではいけないので、さらに次のお部屋へ•笑。
お次のお部屋は、ガラスの間"LA STANZA DEI VETRI"
紀元前1000年からエジプトですでに使われていた吹きガラスの技法。ガラスの容器はハーブの歴史の中でもバームや液体を入れるのに適していた他、蒸留用の器具も多くのものはガラス製でした。
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このお部屋ではガラス容器の製造技術がどのようにハーブを使った薬品と密に繋がっていたかを、とても面白いコレクションと共に感じとることが出来ます。
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私がとても楽しく鑑賞したのはこの小さな箱たち。
とても細かい細工ですが、これは昔の貴族たちが旅行の際に持っていっていた薬箱なんです。
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これもとても細かく仕切られていて面白いんです🎵
あれこれ色々なハーブの蒸留水でも入れていたのでしょうかね?
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これがすごく面白かったです!
本の中にある小さな薬壷☘美術品とも言える志向を凝らした装丁は本当に素敵でした🎵
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吹きガラスで製作されたたくさんのフラスコや瓶類。ガラスの質感や色が時代を語っています。どんな器具や道具でも、手をかけた作品というのはとても美しいものですね。
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私も大好きなこの形。今使われているビスケット容れにも似ていてインテリアみたいです。
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切り子細工が施された瓶たち。繊細な柄がとても素敵で、この中にローズウオーターなどの液体が入っていたらさぞかし趣があるでしょうね💕
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こんなシンプルな瓶もいちいちツボにはまる...あまりゆっくり色々眺めているので、あっという間に時間が過ぎて..さあ次、次!笑
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ここは、ハーブの雰囲気をたっぷり味わいたい方にぴったりのハーブの間(LA STANZA DELLE ERBE)。
この博物館の中でも一番人気のある、ハーバリストの工房のような素敵な部屋です。ハーブの収穫や乾燥、保存方法や利用の仕方などに触れて、人間の生活と薬草たちが寄り添ってきた歴史を垣間見ることが出来ます。
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昔のハーバリストが使っていた収穫用の篭やハーブを保存していた容器等がとても味のある家具に収納された様子。
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この暖炉内にはハーブの処理や加工に使われていた道具たちが。媚薬を用意する魔女さんが思い浮かびませんか?!

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そしてこちらのお部屋。薬局の原形となる、ハーブやスパイス、それらの加工品を扱っていたスペッツイエリア(スパイス、ハーブ販売店)を再現した"古きよきスパイス店"(L'ANTICA SPEZIERIA)
1600年代に入るとヨーロッパでは一般市民に向けたはじめの薬局のかたちが生まれます。火を使った加工技術と金属の蒸留器具の出現によってあらゆるハーブのエッセンスの抽出の方法は飛躍的に進歩。すでに薬局では蒸留水、エッセンシャルオイル、チンキやシロップ、リキュール、ハーブ飲料、バームやクリーム、錠剤、粉状のスパイスなどなど...本当にたくさんの製品が販売されていました。
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こんな風に一色で統一されたボトルもすごく素敵です🎵
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さて、時代は移り変わり1700年代の終わりから1800年代初頭にかけて薬草学の歴史は大きな変化の時代に差しかかります。
植物科学の誕生です。さらに進歩した器材を使うことにより薬剤の主要成分の幅は広がり、現在でも日常的に使用されているキニーネやカフェイン、モルフィネ、コデイン、アスピリンに使われていることでも有名なサリシンなどの植物由来の成分の抽出が行われるようになり、かつての古めかしい魔女の工房のような雰囲気から、近代的なラボラトリーへと薬学の舞台は変化を遂げてゆきます。
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蒸留器も1600年代のものに比べるとずっと精巧な作りに。
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すり鉢類も磁器製のものになるなど、グッと植物科学の名にふさわしいラボラトリーへ。このすり鉢、私も焼き物用の顔料を擦るのに使っています🎵
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海草の標本。海草も海のハーブですよね。この海草はローマ時代から薬草として使われていたとか。
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さらに行くとハーブと関わりの深かった聖人たちの紹介が。
以前、修道院とハーブとの関わりのコラム、で紹介した聖ベネデイクトももちろんいらっしゃいました🌿
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こちらもあまりにも有名な修道女ヒルデガルドさん。彼女に纏わるレシピも多いですね🌿
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そしてこの厳重な扉の向こうには..."毒薬の独房"(LA CELLA DEI VELENI)が!
黒魔術を連想させる独特の魅力のある空間。でもやはりこれも魔力的なハーブの歴史の一部なんですよね。

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最後のお部屋は"1800年代の薬局"(LA FARMACIA DELL'800)
洗練された陶器の薬壷のコレクションや、当時の薬局の伝票など、レトロ感溢れる空間です。ここでは初めてワニやカメなど、動物性の成分を薬の主成分とする文化が生まれたことが、壁に飾られたワニや亀の甲羅からうかがうことが出来ます。
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は~、この時代の壺もやっぱり素晴らしい💕
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この時代になると近代のレトロを感じられるボトルが沢山!
おばあちゃんの家の屋根裏部屋なんかにお宝として隠れていそうですよ😆。
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ちょっとフィレンツェのサンタ•マリア•ノベッラ薬局の雰囲気も感じられて...
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絵になる包装ばかり。薬品が並んでいる様子を見るとなぜか物語に引き込まれて行くような不思議な気持ちになります。(変?!)
これで博物館はおしまいです。
...名残惜しい....涙。もう一周しようかな•笑。
最後にアボカ出版から刊行されている本のブックショップを見ました。
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ハーブや野草関連の本が一杯!
持っているのもチラホラ...なんと食文化の歴史家の友人、エットレが書いたお菓子の歴史本がある!あらら、今度サインもらっとかなきゃ、と思いつつ購入。エットレさん、ブラボー!!
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フフフ、これです🎵食と芸術文化と歴史。さすがエットレ。
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そして何と。1568年にオリジナルが印刷された私の憧れのピエロ•アンドレア•マッテイオーリのレプリカ本が!!
素晴らしい挿絵群と神々しいテキスト。ページをめくるとルネサンスの薬草学の世界に引き込まれること間違いなし。
古い言葉を知っているプロの翻訳者が必要ですが。私は途切れ途切れにしか知っている言葉がない•涙。
ローンを組んででも手に入れたいものですが...定価690ユーロ。
普通に日本行きの旅券が買えてしまう。おそろしや。😵😵
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気をとりなおしてアボカ社の製品の売店でハーブテイーなどを購入しました。
ミュージアムを後にして向かったのはある修道院。
ここに聖ベネデイクトの生涯の一連のフレスコ画があるのです。
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淡くうっすらとしか残っていませんが、修道院の回廊の壁面が埋め尽くされています。
全体が完全な形で残っているフレスコ画も素敵ですが、この途切れ途切れの感じ...好きです。
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これで私のハーブを巡る小さな旅は終了。書いていても長かった•笑
ハーブとイタリアが好きな方は、是非ご旅行の際に訪ねられることをおすすめします。
小さなタイムスリップができますよ💕。
それでは、また。

アボカミュージアムのサイトはこちら

http://www.abocamuseum.it/it/










by colline_raffaello | 2018-03-04 08:28
ハーブの魔女に会いに行く🌿~ネローネ山のロレッタ~第2話
こんにちは!
第2話を楽しみにしていると言ってくださった皆さん、お待たせしましたが、やっとハーブの魔女ロレッタさんの野外レッスンの第2話をお伝えしますね🎶🌿

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さて、秋に見られるハーブを発見する森への散歩は続きます。
季節ごとのハーブの育ち方を知っていれば、若葉を食べるもの、成長したものを乾燥させるもの、種を収穫するもの...と四季折々で限られたハーブを楽しめます。
秋は春に比べて花も種類も少ないですが、雨のあとに暖かい日が続くと、生えたての柔らかいハーブをまだまだ楽しむことができます。種を収穫できるハーブが多いのも秋のハーブ摘みの良いところ。
B&Bの可愛い橋を渡ってさらに森の向こうへ...

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みんなでどんどん山道を進んで行きました。自然が深くなると、だんだんと感覚が研ぎ澄まされてきて、小さな茂みにもどんな植物があるのか気がつけるようになってくるものです。

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まず出会ったのはお馴染みのネトル(Urtica diotica L.)。
秋でも木陰の湿ったところではまだまだ柔らかい若葉が採れます。
豊富な鉄分やミネラルを含み、女性の強い見方のネトル。
日本ではハーブテイーなどに使われることが多いようですが、ボリジ同様主にイタリアでは山菜として料理に使われます。ほうれん草を代用できる青菜としてパスタやオーブン料理と色々なレシピで活躍!(必ず手袋着用で採ってくださいね!!)

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こちらはワレモコウ(Sanguisorba minor Scop.)の若葉。かなりクセのある味ですが生でサラダに少々入れると、とっても風味豊かになります💕🌿
昔の農家のマンマの間では、これが入っていないと野のサラダとは呼べない、と言われていたそうです。
かくいう私もこのハーブの虜の一人です!😊

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こちらはシラタマソウ(Silene vulgaris)の花。若葉を摘んで、パスタの詰め物につかったり、卵焼きに入れたりします。
園芸やさんには種が売られているほど、ポピュラーな野草の1つです!イタリア各地での、この野草を使ったレシピは数知れず。

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こちらはお馴染み野生のフェンネル(Foeniculum vulgare )。普段は種になってから収穫しますが黄色い蕾を摘んでも、フレッシュ濃厚な香りが楽しめておすすめです!
私もこの若い黄色の種と茶色く熟した種どちらも収穫して使い分けています🎶
消化を促すハーブテイーには必ずと言っていいほど入っており、気持ちを落ち着かせる効果があります。
葉は料理に、花や種はお菓子作りに大活躍、育って太くなった茎を使って、オリーブ漬けの香り付けにしたり、ポルケッタ(豚のグリル)に使ったり、それぞれの季節で使い道は様々。

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野生のアザミの一種(Cirsium vulgare) を見つけ、昔はお母様が良く下ごしらえしてソーセージと一緒に料理されていたと語ってくれるロレッタさん。そう、アザミ種の野菜とサルシッチャは最強コンビなんです!

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こちらはマルバ(Malva silvestris L.)。ハーブテイーには欠かせないハーブの1つです。
ピンク色の可憐な花が見分けやすく、簡単に見つかるハーブの1つでもあります。潤湿剤、消炎剤として使われる他、胃腸を整える効果もあり、古代から万能薬として珍重されてきました。

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こちらもお馴染みのメリッサ(Melissa officinalus L.)。
比較的野山で見つけやすく、茂みを作る性質があるので、1度見つけたらたっぷりと採れるのが嬉しいハーブ。
この日見つけた唯一のオフィシナルハーブですが、抗酸化性でストレスや不眠に効果を表す他、生理痛を和らげる効果や気持ちを落ち着けるリラックス作用も注目されています。

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こちらは柳の一種のSalix alba.
頭痛薬や熱冷ましに使われるサリチルリチン酸を含んでいます。
ロレッタさんは、枝の皮を剥いて乾燥させ、ハーブテイーにして風邪薬として活用しているそう。

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野生のミントの一種、Mentha pulegium L.
他のミントと同様、胃や口臭を爽やかにしたり、消化を助け、食欲を増進する効果があります。
お料理にも活躍する、欠かせない野のハーブです。

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野生のニンジン(Daucus carota L.)の種を観察。根は夏のものを採集、乾燥させてハーブテイーにします。似たような白い花が多いのですが、野生のニンジンは花の中心に黒い点があるので、それを目印に😉胃の痛みや、ニキビ、吹き出物などに効果があるそうです。
春の柔らかい葉は天ぷらも美味しいんですよ☘

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沢山歩いたあとは、参加者のみんなと日向ぼっこしながらロレッタさんとおしゃべり。
ここぞとばかりに私は質問の連続!!😂

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2時間半みっちり歩いた疲れを癒すために、まずは暖かいハーブテイーをいただきました💕
レモングラス、ローズヒップのミックスがいい香り!!

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そのあとは皆でお食事を。
もちろん採れたてのハーブや野草をたっぷり使ったメニューです。
中でも美味しかったのは、野草のサラダ。
私たちが普段食べているサラダも、元々は野生種だったもの。
どれが食べられるかわかりさえすれば、野に出てサラダの原種を沢山見つけることができます。
チコリ系のものはほろ苦い美味しさ、ポピーの若葉は甘味があったりと、色々な品種を混ぜることで、豊かな味わいになるんです💕
野の青菜類とカレンデユラ、ザクロ、スミレなどなど。

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お食事の後はテーブルでロレッタさんのプチレッスン。
普段彼女が使っているおもな野生の乾燥ハーブを紹介してくれ、香り比べ。昔からのそれぞれのハーブに関わる言い伝えや、媚薬の効果があるものは修道院で使用禁止されていたことや、古いお城の回りには、かつて料理人たちが使っていたであろう色々な種類のハーブやバラがほとんど野生化して今でも残っていることなど、面白いエピソードもお話してくれました。

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皆で瓶を回しながら香りをチエック。

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ミントだけでも5、6種類野生のものがこの地域で見つかると教えてくれました。

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フェンネルの種、タイム、スギナ、セイヨウオトギリなどなど...
常に15~20種類くらいの野生のハーブを乾燥させたものを生活の中で活かしているというロレッタさん。
近年は、このハーブたちを使ったレシピ作りにレストランとのコラボレーションなどもするなど、山籠り暮らしでも、ご活躍中です😊

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こちらは参加者皆で眺めた、1585年に当時医者であり植物学者であったCastore Duranteが発行したハーブ教本。
焼き物でも有名なウンブリアの町、グアルド•タデイーノで生まれた方です。この時代にも素晴らしいマヨリカ焼きの薬草壺がこの町でも焼かれていました💕

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ページの中はため息が出るほど美しい挿絵と各薬草の説明が。
古い言葉が使われており、全てが把握できるわけではありませんが、書いてあることが少しでも分かると言うのは至福であります🎶

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日が陰ってきて長かった1日もおしまい。
今回も外国人は私だけというセミナーでしたが、みんなよい方ばかりで楽しく過ごせました。
素敵な会場を提供してくれた、B&Bのマリアステラにも感謝!


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次の日早速家の回りの野草でサラダを作ろうと摘んで見ました。
畑のサラダの他に、ルッコラ、チコリ、オオバコ、ミント、スベリヒユ、白玉草など。

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先日焼いた、ハーブの絵付けのお皿でいただきました☘
洋梨とザクロがほろ苦い野草たちといいハーモニーで、とっても美味しかったです🎶
ロレッタさんは野生のハーブと生きて50数年、ハーブのお仕事と関わって30年。私はここへ引っ越して田舎暮らしをはじめて野草を覚え始めてから10年ほど...まだまだ覚えることは沢山あります!
これからも、ロレッタさんのような生き字引とのふれあいを大切に、少しずつ知識を増やして行けたらと思います。

それでは、また☘🍀

by colline_raffaello | 2017-10-20 06:11
イタリアで美術のお仕事をするということ•苦労編<第二話>
さて、イタリアで美術の世界に飛び込んで,夢のようなお仕事と出会い無我夢中で数年が過ぎます。このラボラトリーでのお仕事は,現代美術というカテゴリーにありながら、仕事の形式はボス曰くルネッサンス様式。と言うのは、その昔ルネッサンスの文化が花開いた時代,芸術家というのはボッテーガと呼ばれる工房を持つマエストロに弟子入りし,大先輩の仕事を間近で見ることで技を会得したり,ある種の画風を持った有名な画家のもとで学んだりと,いわゆるお師匠とお弟子さんの関係のもとに育まれていたものでした。

なるほどセラミックという素材は確かに自分より技術と経験のある人から学んで会得するというプロセスが,成長に不可欠なものの一つで,お仕事をさせて貰いながら色々な技術も伝授してもらえるというのはこの上ない恵まれた環境と言えます。
しかも、伝統工芸から少し距離を置き,現代美術という私にとっては新しい分野で表現を模索するという作業はとても刺激的で、創るということにコンセプトを与える作業を通して、自分の価値観をアプローチする可能性が無限に広がったようで,毎日が新鮮な学びで溢れていました。
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そしてとても有り難かったのは、難しく責任ある仕事にもどんどん挑戦させて貰えたこと。
チームの団結が強くなると共に,自然と彼らの知名度もぐんぐんと伸び始め,初めて参加させてもらったボローニャやミラノの展覧会から、ベニスビエンナーレ,ニューヨークでの個展と年を追うごとに作品を発表する場の幅は広がり,私たちアシスタントもやりがいのある充実した日々を共に過ごすことで、だんだんと家族のような関係が形作られて行きました。
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...というとなんだか全てが順風満帆のハッピーな日々のようですが、きちんと大変なことも沢山ありました!笑
挙げるときりがありませんが、一番苦労したことの一つ,それはやっぱりアーティストと渡りあっていくこと。
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天才と○○は紙一重....なんて言いますが、彼らも,色々な意味でハチャメチャにクレイジーなところが...103.png
その一つのエピソードはこんな。


大きな展覧会を数週間後に控えて,大量の仕事,寝泊まりしながらの窯焚きなどでスタッフはみんなお疲れ気味。
ボスは思うように仕事が進まずイライラ,いくつもの作品を同時進行で制作していくので、疲労も手伝って何だか考えがまとまらない様。
私はボスのひとり,Pの大型の作品に二ヶ月ほど前から付きっきり。結構難題な作品だったが,粘り強くやったお陰で何とか形になりそうだ~!ホッ。
やっと組み立て段階まで行き,Pと共に1パーツずつ組み立てていくけれど、あれれ今日はすこぶるご機嫌斜めな様子...。そういえばさっきもう一人のボスFとなんか言い合ってたっけ。
さあでも考えている暇は無い,とにかく一つずつ完成させなきゃ!と黙々と作業していると、

P:(こわーい顔をして)この作品,もうやめる!..と言うか、壊す,ぶっ壊す!!(何か壊す道具を物色しに行く。)

私:(心の中で)おいおいおい,どれだけ苦労してこの作品形にしたと思ってんの?!

P:(ハンマーみたいなものを持ってきて)壊す~!!

私:待った待った!ちょっと何言ってるの?!自分だけが関わってきたふうに言わないでよ。私がどれだけの時間かけてやってきたと思ってるの?!

P:そんなの知らん!急にこの作品嫌になった!

私:...これ壊したらどの作品で埋め合わせするの?これを壊すって言うんだったら私の屍を越えて行ってよね。(アシストのブンザイだけれど言わずにはいられん!)ちょっと頭冷やして落ち着いて考えたら?

P:(ちょっと黙って)....分かった、考える。

.....とこんなやりとりが105.png
私も立場をわきまえず言ってしまったので、心臓バクバク,もしかしてクビ?!とかなりビクビクしながらPを見ていると..。

P:とりあえず壊さない。悪かった。止めてくれて助かった。
...と。

私は作品が守れたことも嬉しかったですが、ああ,アシストは,こういう時にもできるだけ冷静な判断をしなきゃいけないんだな~,作るだけじゃなくて精神的なサポートも持ちつ持たれつなんだな、と実感。...というかいくらイタリア人とでもこういうやりとりは普通あまりないよな、寿命は縮んだけれど貴重な体験かもしれない,とできるだけポジティブ思考で解釈することに...106.pngそれにしても急に白髪が...笑

こんな風に一筋縄ではいかないことも多々ありましたが、雨降って地固まる,色々なことを皆で乗り越える術も身に付けて行くことになります。
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なんだかんだ言って家族のように愛しいみんな。
さて次回は何を書きましょうか...。

では、また!







by colline_raffaello | 2017-06-18 07:23
イタリア・マルケを旅してみませんか
ここ2年ほどイタリアでの友人知人の繋がりからふつふつと”もっとマルケを知ってもらおう”熱が生まれていたのですが、どんどんと生まれてくるアイデアを何かの形にしようと、プランを温めながらこつこつとリサーチをしてきました。そうして生まれたマルケの旅を体験型で楽しむツーリズムを提案する個人旅行のアテンドサービス、”ラファエロの丘から”のサイトがようやく完成しました!
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写真のウルビーノを中心に、中世の時代にモンテフェルトロと呼ばれた歴史地区一帯にある珠玉の町々への訪問や、アグリ体験、ワイナリー見学、生産者訪問などの旅のスタンダードをはじめ、”肌で体験するイタリアの伝統工芸”を楽しめるコースや、プロの料理研究家から学ぶ”マルケの郷土料理教室”など、五感全てで楽しめる滞在プログラムから、それぞれが好きなプログラムを作り、オリジナルの旅を組み立てることが出来るほか、全ての行程で日本語での通訳とアテンドがあるので安心です。
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写真は春の料理教室で提案するレシピの1例・野の花のサラダ。お料理教室を担当してくれる友人の郷土料理研究家・フランチェスカは、マンマの味とプロの繊細さを持ち合わせる素敵な方で、多くの料理教室を開催してきました。
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色々な伝統工芸を体験できるプログラムももりだくさん。また、ちょっとめずらしいエッセンスオイル作りのワークショップなども楽しめます。陶芸家である私は、マヨリカ焼きの絵付け教室を自宅の工房で開催。思い出に残る一品を自分の手で作る楽しみをイタリアで味わえます。
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なだらかな丘に囲まれた小さな楽園、マルケの旅を覗きにぜひサイトにお越しくださいませ:)
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~サイトはこちらです~
target="_blank">
by colline_raffaello | 2014-09-16 07:45
金の麦が実る丘
皆さんこんにちは。
ここマルケは、夏の太陽と雨のおかげで麦の穂が重たそうに頭をたれ始めました。
マルケは、65%の土地が農耕地といわれるほど農業が盛んな州で、丘陵地帯の気候のよさと地質が一役買って良質な麦の栽培があちこちで見られます。

ということはつまりパスタ作りも盛ん、ということになるのですが、小麦粉の質がとても手打ちパスタにもってこいなので、各家庭では昔はだれでも毎日パスタを打ったものでした。わたしも、お姑さんが打ってくれるパスタの味もコシも、まだまだ超えられません。(しゅん)もっと精進したいものです。
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(話を変えて)また、丘の美しい風景が風物詩のマルケ。
特に麦畑が金色に色付き始めるこの季節はなんともいえない叙情的な味わいを帯びて、見飽きることがありません。真夏になれば、一面ひまわり畑が現れたりもします。移り行く季節を農作物で感じるのも、田舎の醍醐味です。あ、イモの花が咲いてる、とか、おっ、刈り取りが終わったな、とか景色は毎日変わります。
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ということで、雨上がりの入道雲があまりにきれいだった午後、素敵な景色を探しに出かけてきました。
この写真たちは、私の住むカッリという町から、ペルゴラというワイン作りで有名な町へ行く田舎道をのんびりドライブしながら撮ったものです。天気のいい日というのは、いつもの近所でもなんだか特別で、冒険気分になるものですね~。こんな日は、いいショットを撮ろうと気合が入ります。
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若くして亡くなった私の父は写真家でした。野生動物をおもに撮っていましたが、背景を大切にする絵画的な写真を追い求めていたので、こんなイタリアの風景を見せてあげたかったなーと思う景色に今までいくつも出会ってきました。まあ、でもあっちからきっと見てるよな~、などとちょっとおセンチになってしまった午後。北海道の牧歌的な風景ともまた一味ちがうぜ!と心でつぶやくのでした。
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最後は息子氏の摘んだ野の花ブーケと青空ショット。
あの雲の中にはラピュタがあるんだよね~!見てみたいね~、とはしゃいでいました。
そうだね、あるといいね~、とかえす母でありました。

では、また。
by colline_raffaello | 2014-06-21 09:07



陶芸作家の傍らマルケ州の宝石・ウルビーノを中心にマルケ旅行のアテンド活動中!
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