色の錬金術師マルコに習う天然の絵の具作り☆~山合宿~
先週末は2日間山にこもり,念願だった天然の絵の具作りの合宿セミナーに参加して来ました♪
先生はイタリアでも指折りの色の錬金術師マルコくん。
2年前に彼の作る植物由来の水彩絵の具をペンナビッリで買ってから、絶対にいつか彼のセミナーに参加しようと思っていた2年越しの恋..💓
基本三原色の赤,黄,青を中世から使われていた技術で全て植物(アカネ,レセダ,西洋藍)から抽出し,顔料にして水彩絵の具やパステルを作るというイタリアでもとても珍しいセミナー。
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場所はマルケとトスカーナの県境にあるラモリ(Lamoli)という小さな村。ここには天然色の博物館( Museo dei colori naturali di Lamoli )があり、マルコはここの展示にも貢献しました。
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土曜の朝早く全員集合!果てはローマやミラノから,修復士,コスチュームの染色家,子供絵画教室の先生などなど...バラエティーに富んだメンバー。私は染色植物も栽培しているアレちゃんと参加。
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まずは美術館内の説明を受けて色の歴史をマルコが説明してくれます。顔料の歴史は古く,イタリアでは中世まで修道士が宗教画の大切な画材として極秘のレシピで修道院内で作られたのち,教皇や聖職者の注文を受けた画家がそれぞれの工房内で担当の職人が顔料の抽出を担当するようになります。レオナルド•ダ•ヴィンチやバルテユス,ピエロ•デッラ•フランチェスカなどどれも大好きな画家を参考にしながら絵画の歴史の中での色のあり方も説明してくれ,五臓六腑にしみわたる幸せ...。
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植物由来の顔料でこれだけ色々な色が出せると色見本を見せてくれるとみんなから歓声が♪
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1日目はアカネとレセダから色素を抽出!
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これを自然乾燥して,細く挽くと顔料が出来上がります💓
手際よく作業を進めるマルコ。暑さも忘れてみんな夢中で作業&ノート取り(笑)。私は久々の化学名称&専門用語連発に脳みそがパンク寸前ですが、あまりの面白さ&興味深さにイタリア人軍に負けずに質問連発!!!ものすごいエネルギーを使って1日目終了♪
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2日目は朝早くから畑にでて西洋藍を摘む作業から始まります。
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さらに畑の横に保存されている藍の葉を挽くための石臼も興味深く見学!西洋にもクッカーニャと呼ばれていた藍玉というものがあり、ルネッサンス時代にはここモンテフェルトロ一帯が盛んにこの藍玉を輸出していたのだそう。藍はおもに染色に使われ,絵画の顔料としてはそう大量には使用されていなかったようで、かのピエロ•デッラ•フランチェスカの父親もこのクッカーニャの商人だったのですって!

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みんなで摘んだ葉を大きなバケツに入れて作業開始!!色素を抽出,乾燥して....それにしてもこんな気の遠くなるような作業をして昔の人は色というものを得ていたのかと思うと、文房具屋で売っている石油由来の色が本当に霞んで見えてくる。マルコも話してくれたけども、シュタイナー教育でも植物由来の天然の顔料のみで子供に絵を描かせることを薦めているけれど、その理由はダイナミックな色だからだそうだ。植物由来の顔料はPHの調整によって色も変化するし,微量の不純物が複雑で深いトーンを生む。確かにこうして作られた顔料は生命力にあふれている気がするし,安全,安心ということ以外にもいい波長が感じられるのは確か!!
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とっても美しい自然の色から生まれる画材。そんなものを使えると言うのはきっとすごく贅沢だけれど、こうして知識を得れば、不可能な事ではないんですよね。
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そしてこれは彼が丹精込めて抽出した顔料から作られた蜜蝋ベースのパステル。日本製の似たようなものを使ったことがあるけれど、正直言って色の伸びが格段に違う!!スーっと柔らかく紙の上を滑っていくぞ💓
彼曰く、この品質で今販売している値段では割に合わないそうだが、もっと本物の色の魅力を広めるために,多くの子供たちのために敢えて値段を押さえているのだそうだ。ううう,マルコ,最高だよ!!
いつか彼の商品を日本でも紹介するぞ!!!と熱く胸に誓う私...。
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こうして2日間の色の錬金術コースは無事終了!頭の使いすぎとノートの取りすぎで精根つきましたが(笑)色の歴史と魅力の深淵に触れた貴重な時間。微力ながらも美に関わらせていただいている身の上,あまりにも意味深い時間をありがとう,と心から感謝して山を降りたのでした。

それでは、また!!😊




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by colline_raffaello | 2017-06-28 07:37 | イタリアのクラフト
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