忘れられた果実を求めて
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秋も深まる今日この頃ですがみなさんいかがお過ごしですか。
先日、長々と心待ちにしていたお祭り、”忘れられた果実たち”(Frutti dimenticati)に行ってまいりました。
場所はアペニンの美しい丘のある村、ペンナビッリ。(Pennabilli)マルケとロマーニャの県境の小さなかわいらしい村です。
このイベントは、長年の品種改良で失われつつある品種の果実を大切に次世代に伝えるためにより多くの人に色々な果実を知ってもらおう、という趣向で、私もぜひぜひ出会いたい(植えたい)果樹があったので、いそいそと出かけてまいりました。お祭りには果樹を販売するコーナーをはじめ、郷土食を紹介する出店や地元の野菜を販売する出店で賑わい、自然素材のクラフト物や画材などバリエーションも豊か。
そして、なぜこれらの果樹が忘れ去られつつあるのかというと、多くの品種は昔農家ではどこのうちでも畑の横や家の脇に植えられていたものがほとんどで、野生品種に近いか、全くの野生品種のものもあり、これらの木から収穫される果実たちは、質素で貧しかった農家の食卓には欠かせないビタミン源であり、またハチミツなどと並んで高価でなかなか買えなかった砂糖のかわりに”甘み”を賞味できる貴重な”食材”だったのですが、高度経済成長にともない”より多く、より簡単に、より安く”栽培できる品種に改良され、または海外品種に押されて少しずつ姿を消していったのです。
そんなけなげでワイルドな味わいを持ち、食文化の一部を担っていた果実たちが忘れられてしまうのは実に惜しい、とイタリア映画監督のトニーノ・グエッラがこのペンナビッリに”忘れられた果実たち”の庭を作り、それに伴うイベントとしてこのお祭りが生まれました。こちらがその庭の入り口です。
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庭の内部には数々の果樹がところ狭しと植えられており、この時期はりんごや梨、なつめ、そして見たことも聞いたこともない果実が生っているのを見ることが出来ました。
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庭から見えるアペニンの丘の美しい景色にうっとりしつつ、木になっているりんごを1つ失敬し、がぶり・・・
それから村の広場に行くと秋色一色のマーケットです。野菜、チーズ、パン、そして果物!!そしてパチリ!
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秋の雰囲気いっぱいのオーナメントが広場のあちこちにあってとてもいい感じです。この木箱は昔ぶどう狩りに使われていた道具。
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広場の中心部には所狭しと果樹が展示販売されていました。どれもぜひ植えてみたいものばかり。
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そして!これが今回絶対手に入れたいと決めていたもの。
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遠い地に住む友人のマルコ君が全ての製造工程を手作業で行っている天然素材の水彩絵の具!!!
ハチミツをベースに中世絵画の重要な顔料や染料でもあった茜やモクセイソウ、大青などを使い鮮やかで混色も可能な厳選6色をつめたセットです。
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誠実で、研究熱心で、絵心のあるマルコくん。彼は手作り水彩絵の具を教えるワークショップも開いており、私のいつかやってみたいことリストベスト10に入っています。
絵の具作りに使われる原材料も展示されていて、ためし描きをしようと子供達でにぎわう絵の具コーナー。
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お父様が私と同じく陶芸家で、絵の具が入っている小さな容器はお父様のお手製の陶器。
パッケージにある紅花の絵はマルコくんがこの水彩絵の具で自ら描いたもの。
お値段は25ユーロとちょっと張りますが、この日は幸い11年目の結婚記念日。迷わずおねだりして早速ゲット!ええ、使いますとも、大事に大事に。
もちろん自然素材で安全という品物そのものの魅力もさることながら、作り手を知り、熱意を知り、何かを作りあげるまでの行程を知るということは何より幸せだし、人と人とが繋がる原点で、ただの”物”がその繋ぎの糸になる、そんな一連の出会いの全てが私の人生にとって重要な意味を持っているな~、とまた強く再確認したこの日。去年の時は仕事で来れなかったので、1年に1度しかここに来ないあなたを1年間も待っていたのよ~~。
えっ、ネットで買えって?いいえ、なにより作り手と会ってお話を聞くのがいいのです。

おっと果実から話がずれましたが、そんなこんなで楽しい1日となりました。果樹もきちんと買いましたよ!

私も12月に参加する札幌での展覧会に向けて作陶に精を出してがんばります!
なんとものんびりペースのブログですが、これからもお付き合い宜しくお願いいたします:)

あと、このマルコ君の天然素材絵の具に興味を持たれた方のためにフェースブックペ-ジのリンクもはっておきますね。

では、みなさん、良い晩秋をお過ごしください。

リンク
https://www.facebook.com/pages/Fantuzzi-Colori-Vegetali/219485828223007
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by colline_raffaello | 2014-10-07 09:23 | お祭り、行事
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陶芸作家の傍らマルケ州の宝石・ウルビーノを中心にマルケ旅行のアテンド活動中!
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