こんにちは!
第2話を楽しみにしていると言ってくださった皆さん、お待たせしましたが、やっとハーブの魔女ロレッタさんの野外レッスンの第2話をお伝えしますね🎶🌿 さて、秋に見られるハーブを発見する森への散歩は続きます。 季節ごとのハーブの育ち方を知っていれば、若葉を食べるもの、成長したものを乾燥させるもの、種を収穫するもの...と四季折々で限られたハーブを楽しめます。 秋は春に比べて花も種類も少ないですが、雨のあとに暖かい日が続くと、生えたての柔らかいハーブをまだまだ楽しむことができます。種を収穫できるハーブが多いのも秋のハーブ摘みの良いところ。 B&Bの可愛い橋を渡ってさらに森の向こうへ... みんなでどんどん山道を進んで行きました。自然が深くなると、だんだんと感覚が研ぎ澄まされてきて、小さな茂みにもどんな植物があるのか気がつけるようになってくるものです。 まず出会ったのはお馴染みのネトル(Urtica diotica L.)。 秋でも木陰の湿ったところではまだまだ柔らかい若葉が採れます。 豊富な鉄分やミネラルを含み、女性の強い見方のネトル。 日本ではハーブテイーなどに使われることが多いようですが、ボリジ同様主にイタリアでは山菜として料理に使われます。ほうれん草を代用できる青菜としてパスタやオーブン料理と色々なレシピで活躍!(必ず手袋着用で採ってくださいね!!) こちらはワレモコウ(Sanguisorba minor Scop.)の若葉。かなりクセのある味ですが生でサラダに少々入れると、とっても風味豊かになります💕🌿 昔の農家のマンマの間では、これが入っていないと野のサラダとは呼べない、と言われていたそうです。 かくいう私もこのハーブの虜の一人です!😊 こちらはシラタマソウ(Silene vulgaris)の花。若葉を摘んで、パスタの詰め物につかったり、卵焼きに入れたりします。 園芸やさんには種が売られているほど、ポピュラーな野草の1つです!イタリア各地での、この野草を使ったレシピは数知れず。 こちらはお馴染み野生のフェンネル(Foeniculum vulgare )。普段は種になってから収穫しますが黄色い蕾を摘んでも、フレッシュ濃厚な香りが楽しめておすすめです! 私もこの若い黄色の種と茶色く熟した種どちらも収穫して使い分けています🎶 消化を促すハーブテイーには必ずと言っていいほど入っており、気持ちを落ち着かせる効果があります。 葉は料理に、花や種はお菓子作りに大活躍、育って太くなった茎を使って、オリーブ漬けの香り付けにしたり、ポルケッタ(豚のグリル)に使ったり、それぞれの季節で使い道は様々。 野生のアザミの一種(Cirsium vulgare) を見つけ、昔はお母様が良く下ごしらえしてソーセージと一緒に料理されていたと語ってくれるロレッタさん。そう、アザミ種の野菜とサルシッチャは最強コンビなんです! こちらはマルバ(Malva silvestris L.)。ハーブテイーには欠かせないハーブの1つです。 ピンク色の可憐な花が見分けやすく、簡単に見つかるハーブの1つでもあります。潤湿剤、消炎剤として使われる他、胃腸を整える効果もあり、古代から万能薬として珍重されてきました。 こちらもお馴染みのメリッサ(Melissa officinalus L.)。 比較的野山で見つけやすく、茂みを作る性質があるので、1度見つけたらたっぷりと採れるのが嬉しいハーブ。 この日見つけた唯一のオフィシナルハーブですが、抗酸化性でストレスや不眠に効果を表す他、生理痛を和らげる効果や気持ちを落ち着けるリラックス作用も注目されています。 こちらは柳の一種のSalix alba. 頭痛薬や熱冷ましに使われるサリチルリチン酸を含んでいます。 ロレッタさんは、枝の皮を剥いて乾燥させ、ハーブテイーにして風邪薬として活用しているそう。 野生のミントの一種、Mentha pulegium L. 他のミントと同様、胃や口臭を爽やかにしたり、消化を助け、食欲を増進する効果があります。 お料理にも活躍する、欠かせない野のハーブです。 野生のニンジン(Daucus carota L.)の種を観察。根は夏のものを採集、乾燥させてハーブテイーにします。似たような白い花が多いのですが、野生のニンジンは花の中心に黒い点があるので、それを目印に😉胃の痛みや、ニキビ、吹き出物などに効果があるそうです。 春の柔らかい葉は天ぷらも美味しいんですよ☘ 沢山歩いたあとは、参加者のみんなと日向ぼっこしながらロレッタさんとおしゃべり。 ここぞとばかりに私は質問の連続!!😂 2時間半みっちり歩いた疲れを癒すために、まずは暖かいハーブテイーをいただきました💕 レモングラス、ローズヒップのミックスがいい香り!! そのあとは皆でお食事を。 もちろん採れたてのハーブや野草をたっぷり使ったメニューです。 中でも美味しかったのは、野草のサラダ。 私たちが普段食べているサラダも、元々は野生種だったもの。 どれが食べられるかわかりさえすれば、野に出てサラダの原種を沢山見つけることができます。 チコリ系のものはほろ苦い美味しさ、ポピーの若葉は甘味があったりと、色々な品種を混ぜることで、豊かな味わいになるんです💕 野の青菜類とカレンデユラ、ザクロ、スミレなどなど。 お食事の後はテーブルでロレッタさんのプチレッスン。 普段彼女が使っているおもな野生の乾燥ハーブを紹介してくれ、香り比べ。昔からのそれぞれのハーブに関わる言い伝えや、媚薬の効果があるものは修道院で使用禁止されていたことや、古いお城の回りには、かつて料理人たちが使っていたであろう色々な種類のハーブやバラがほとんど野生化して今でも残っていることなど、面白いエピソードもお話してくれました。 皆で瓶を回しながら香りをチエック。 ミントだけでも5、6種類野生のものがこの地域で見つかると教えてくれました。 フェンネルの種、タイム、スギナ、セイヨウオトギリなどなど... 常に15~20種類くらいの野生のハーブを乾燥させたものを生活の中で活かしているというロレッタさん。 近年は、このハーブたちを使ったレシピ作りにレストランとのコラボレーションなどもするなど、山籠り暮らしでも、ご活躍中です😊 こちらは参加者皆で眺めた、1585年に当時医者であり植物学者であったCastore Duranteが発行したハーブ教本。 焼き物でも有名なウンブリアの町、グアルド•タデイーノで生まれた方です。この時代にも素晴らしいマヨリカ焼きの薬草壺がこの町でも焼かれていました💕 ページの中はため息が出るほど美しい挿絵と各薬草の説明が。 古い言葉が使われており、全てが把握できるわけではありませんが、書いてあることが少しでも分かると言うのは至福であります🎶 日が陰ってきて長かった1日もおしまい。 今回も外国人は私だけというセミナーでしたが、みんなよい方ばかりで楽しく過ごせました。 素敵な会場を提供してくれた、B&Bのマリアステラにも感謝! 次の日早速家の回りの野草でサラダを作ろうと摘んで見ました。 畑のサラダの他に、ルッコラ、チコリ、オオバコ、ミント、スベリヒユ、白玉草など。 先日焼いた、ハーブの絵付けのお皿でいただきました☘ 洋梨とザクロがほろ苦い野草たちといいハーモニーで、とっても美味しかったです🎶 ロレッタさんは野生のハーブと生きて50数年、ハーブのお仕事と関わって30年。私はここへ引っ越して田舎暮らしをはじめて野草を覚え始めてから10年ほど...まだまだ覚えることは沢山あります! これからも、ロレッタさんのような生き字引とのふれあいを大切に、少しずつ知識を増やして行けたらと思います。 それでは、また☘🍀
by colline_raffaello
| 2017-10-20 06:11
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