ハーブの魔女に会いに行く🌿~ネローネ山のロレッタ~第2話
こんにちは!
第2話を楽しみにしていると言ってくださった皆さん、お待たせしましたが、やっとハーブの魔女ロレッタさんの野外レッスンの第2話をお伝えしますね🎶🌿

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さて、秋に見られるハーブを発見する森への散歩は続きます。
季節ごとのハーブの育ち方を知っていれば、若葉を食べるもの、成長したものを乾燥させるもの、種を収穫するもの...と四季折々で限られたハーブを楽しめます。
秋は春に比べて花も種類も少ないですが、雨のあとに暖かい日が続くと、生えたての柔らかいハーブをまだまだ楽しむことができます。種を収穫できるハーブが多いのも秋のハーブ摘みの良いところ。
B&Bの可愛い橋を渡ってさらに森の向こうへ...

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みんなでどんどん山道を進んで行きました。自然が深くなると、だんだんと感覚が研ぎ澄まされてきて、小さな茂みにもどんな植物があるのか気がつけるようになってくるものです。

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まず出会ったのはお馴染みのネトル(Urtica diotica L.)。
秋でも木陰の湿ったところではまだまだ柔らかい若葉が採れます。
豊富な鉄分やミネラルを含み、女性の強い見方のネトル。
日本ではハーブテイーなどに使われることが多いようですが、ボリジ同様主にイタリアでは山菜として料理に使われます。ほうれん草を代用できる青菜としてパスタやオーブン料理と色々なレシピで活躍!(必ず手袋着用で採ってくださいね!!)

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こちらはワレモコウ(Sanguisorba minor Scop.)の若葉。かなりクセのある味ですが生でサラダに少々入れると、とっても風味豊かになります💕🌿
昔の農家のマンマの間では、これが入っていないと野のサラダとは呼べない、と言われていたそうです。
かくいう私もこのハーブの虜の一人です!😊

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こちらはシラタマソウ(Silene vulgaris)の花。若葉を摘んで、パスタの詰め物につかったり、卵焼きに入れたりします。
園芸やさんには種が売られているほど、ポピュラーな野草の1つです!イタリア各地での、この野草を使ったレシピは数知れず。

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こちらはお馴染み野生のフェンネル(Foeniculum vulgare )。普段は種になってから収穫しますが黄色い蕾を摘んでも、フレッシュ濃厚な香りが楽しめておすすめです!
私もこの若い黄色の種と茶色く熟した種どちらも収穫して使い分けています🎶
消化を促すハーブテイーには必ずと言っていいほど入っており、気持ちを落ち着かせる効果があります。
葉は料理に、花や種はお菓子作りに大活躍、育って太くなった茎を使って、オリーブ漬けの香り付けにしたり、ポルケッタ(豚のグリル)に使ったり、それぞれの季節で使い道は様々。

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野生のアザミの一種(Cirsium vulgare) を見つけ、昔はお母様が良く下ごしらえしてソーセージと一緒に料理されていたと語ってくれるロレッタさん。そう、アザミ種の野菜とサルシッチャは最強コンビなんです!

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こちらはマルバ(Malva silvestris L.)。ハーブテイーには欠かせないハーブの1つです。
ピンク色の可憐な花が見分けやすく、簡単に見つかるハーブの1つでもあります。潤湿剤、消炎剤として使われる他、胃腸を整える効果もあり、古代から万能薬として珍重されてきました。

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こちらもお馴染みのメリッサ(Melissa officinalus L.)。
比較的野山で見つけやすく、茂みを作る性質があるので、1度見つけたらたっぷりと採れるのが嬉しいハーブ。
この日見つけた唯一のオフィシナルハーブですが、抗酸化性でストレスや不眠に効果を表す他、生理痛を和らげる効果や気持ちを落ち着けるリラックス作用も注目されています。

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こちらは柳の一種のSalix alba.
頭痛薬や熱冷ましに使われるサリチルリチン酸を含んでいます。
ロレッタさんは、枝の皮を剥いて乾燥させ、ハーブテイーにして風邪薬として活用しているそう。

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野生のミントの一種、Mentha pulegium L.
他のミントと同様、胃や口臭を爽やかにしたり、消化を助け、食欲を増進する効果があります。
お料理にも活躍する、欠かせない野のハーブです。

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野生のニンジン(Daucus carota L.)の種を観察。根は夏のものを採集、乾燥させてハーブテイーにします。似たような白い花が多いのですが、野生のニンジンは花の中心に黒い点があるので、それを目印に😉胃の痛みや、ニキビ、吹き出物などに効果があるそうです。
春の柔らかい葉は天ぷらも美味しいんですよ☘

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沢山歩いたあとは、参加者のみんなと日向ぼっこしながらロレッタさんとおしゃべり。
ここぞとばかりに私は質問の連続!!😂

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2時間半みっちり歩いた疲れを癒すために、まずは暖かいハーブテイーをいただきました💕
レモングラス、ローズヒップのミックスがいい香り!!

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そのあとは皆でお食事を。
もちろん採れたてのハーブや野草をたっぷり使ったメニューです。
中でも美味しかったのは、野草のサラダ。
私たちが普段食べているサラダも、元々は野生種だったもの。
どれが食べられるかわかりさえすれば、野に出てサラダの原種を沢山見つけることができます。
チコリ系のものはほろ苦い美味しさ、ポピーの若葉は甘味があったりと、色々な品種を混ぜることで、豊かな味わいになるんです💕
野の青菜類とカレンデユラ、ザクロ、スミレなどなど。

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お食事の後はテーブルでロレッタさんのプチレッスン。
普段彼女が使っているおもな野生の乾燥ハーブを紹介してくれ、香り比べ。昔からのそれぞれのハーブに関わる言い伝えや、媚薬の効果があるものは修道院で使用禁止されていたことや、古いお城の回りには、かつて料理人たちが使っていたであろう色々な種類のハーブやバラがほとんど野生化して今でも残っていることなど、面白いエピソードもお話してくれました。

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皆で瓶を回しながら香りをチエック。

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ミントだけでも5、6種類野生のものがこの地域で見つかると教えてくれました。

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フェンネルの種、タイム、スギナ、セイヨウオトギリなどなど...
常に15~20種類くらいの野生のハーブを乾燥させたものを生活の中で活かしているというロレッタさん。
近年は、このハーブたちを使ったレシピ作りにレストランとのコラボレーションなどもするなど、山籠り暮らしでも、ご活躍中です😊

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こちらは参加者皆で眺めた、1585年に当時医者であり植物学者であったCastore Duranteが発行したハーブ教本。
焼き物でも有名なウンブリアの町、グアルド•タデイーノで生まれた方です。この時代にも素晴らしいマヨリカ焼きの薬草壺がこの町でも焼かれていました💕

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ページの中はため息が出るほど美しい挿絵と各薬草の説明が。
古い言葉が使われており、全てが把握できるわけではありませんが、書いてあることが少しでも分かると言うのは至福であります🎶

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日が陰ってきて長かった1日もおしまい。
今回も外国人は私だけというセミナーでしたが、みんなよい方ばかりで楽しく過ごせました。
素敵な会場を提供してくれた、B&Bのマリアステラにも感謝!


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次の日早速家の回りの野草でサラダを作ろうと摘んで見ました。
畑のサラダの他に、ルッコラ、チコリ、オオバコ、ミント、スベリヒユ、白玉草など。

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先日焼いた、ハーブの絵付けのお皿でいただきました☘
洋梨とザクロがほろ苦い野草たちといいハーモニーで、とっても美味しかったです🎶
ロレッタさんは野生のハーブと生きて50数年、ハーブのお仕事と関わって30年。私はここへ引っ越して田舎暮らしをはじめて野草を覚え始めてから10年ほど...まだまだ覚えることは沢山あります!
これからも、ロレッタさんのような生き字引とのふれあいを大切に、少しずつ知識を増やして行けたらと思います。

それでは、また☘🍀

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# by colline_raffaello | 2017-10-20 06:11
ハーブの魔女に会いに行く🌿~ネローネ山のロレッタ~第1話
皆さんこんにちは!
今日は、イタリアで出会った面白い人々の中でも、群を抜いて個性的なハーブの魔女、ロレッタさんのお話を🎶

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そもそも私がイタリアのハーブにとても興味を持ったのは、ファエンツアの陶芸学校で学生をしていた時。(15年前💕)
。中世の薬草学の世界では、マヨリカ焼きの素晴らしい薬壺がハーブや薬を入れるために使われており、装飾のスタイル、
形、ラテン語で書かれたチンプンカンプンな薬草の名前まで、陶芸美術史の授業では結構みっちり学んだものでした。
そして色々な陶芸美術館に行く度に、その薬草壺のコレクションの多さと美術品としての質の高さに、当時のイタリアの修道院や薬局でのハーブの存在がどれ程大きく大切なものであったのかを目の当たりにして、歴史の中でのハーブの存在に強く惹かれるようになりました。🌿

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我が家に沢山ある陶器のカタログ。中世から1700年代にかけては圧倒的に薬壺のコレクションが多いのが、 当時の薬草学の大切さを物語っています。
そして...
とにかくどれもとても美しいんです。
ちょっとだけお茶目に感じるラテン語の自体もかなりツボ😁😅

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薬草の用途やラテン語の名前の説明などもカタログには必ず書いてあり、大変興味深いのです。


そんなふうに、中世の世界ではメデイカルハーブは聖なる薬であり、それを収納する陶器は麗美な美術品でなければいけなかったという歴史の交錯にすっかり魅せられ、古い薬草書のコピーや、修道院で作られていたハーブテイーや野草を使ったお料理のレシピを好んで探すようになり、自然とハーブを栽培する友人や、野草を使った郷土料理を作る料理研究家、村の薬草師(エルボリスタ)の方たちとのお付き合いが生まれるようになりました。

そして何よりも、10年ほど前に自然の多い田舎に引っ越してきたことが、私の野草愛に火を着けたと言えるでしょう。まだまだイタリアの田舎では、食用できる野草に詳しいおばあちゃんなどが多く、どこかしこで野に出て野草を摘んでいるおばあちゃんたちと出会えたんです。
そんな彼女たちから、あれこれ野草の手ほどきをしてもらえたのは、田舎暮らしの最大の財産。
色々な野草を覚えてからは、裏山は宝の山となりました🌿。

そして野草好きの間でも、有名だったのが地元の山に住んでいる、"ハーブの魔女"と呼ばれるロレッタさんでした。

長い間薬草に関わるお仕事をしてこられたロレッタさん。
現在はネローネ山に籠って自然と共に暮らしながら、レストランの為のハーブを調合したり、メニュー作りに協力したり、こうして時々山から下りてレッスンをしてくれたりします。

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彼女のレッスンはシンプルでとてもストレート。
まずは季節や土地質に敏感になること。自分の回りにある自然を良く観察して、どこにどんなものが生えやすいかを感じとれるようになること。

同じ植物でも場所によってや成長のし具合によって成分も味も香りも変わるので、それぞれの植物のベストの状態を知るのはとても大切だと言うこと。

どんなに学問書の知識を詰め込んでも、実際野に出て役立つのは普段どのくらい自然とふれ合っているかがものを言うそう。...フムフム、同感!

私もスーパーのスパイスコーナーで買ったジュニパーベリーと、自分で山に行って完熟で摘んだジュニパーベリーの味の差にビックリ驚いた経験があるので、"採りどき"というのは実感していました。

でもまだまだ知識が追い付かないのが本当なので、旦那さんのおばあちゃんから受け継いだ薬草書を手引きしながらロレッタさんのお話もありがたく伺うことに(笑)

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レッスンがあったのは、アペニン山脈の麓のラモリ(Lamoli マルコさんの天然水彩絵の具のレッスンでも行った村の近くです)森の中にあるB&Bで。
本当に自然一杯の素敵な所です。

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山のハーブをもっと知りたい沢山の人が集まり、周辺の森をまわりながら、この季節に出会えるハーブをロレッタさんと探すという楽しい探検🎶

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まず始めに見つけたのは、タンジー。(Tanacetum vulgare L. )
ピエモンテではお料理用のハーブとして登場します。
昔は防虫剤として天井から吊るしてハエよけにしたり、ドライにしたものをマットレスの羊毛に混ぜたり、タンスに入れたり。
ハーブとしては関節痛や月経痛、歯痛に効果を出し、少量卵焼きに入れたり、フォカッチャの生地に入れたりハチミツで甘くした(苦めの味なので)ハーブテイーにしたりしていたそうです。

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ほとんどの季節黄色い花を着けたままという性質から、ギリシャ語で"不死の花•athanasia"の名を持ち、ラテン語の名前の原型になっているそう。キク科の多年草で、和名はヨモギギク。

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私の持っているハーブ辞典にもありました。ふむふむ。

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次に見つけたのはセイヨウオトギリ。(Hipericum perforatum L.)
オトギリソウ科の多年草で、イタリアでは洗礼者ヨハネのハーブの1つとして余りにも有名です。
夏至に近い6月24日がヨハネの日とされており、この季節に咲き誇るセイヨウオドギリは、他の野のハーブや花と水に浸され、月の光を一晩浴びて月のエネルギーや香りを移し、翌朝その水で洗顔することによって恩恵を受けるという私も大好きな素敵な風習が、中部イタリアでは残っています。
ハーブとしてはホメオパシーの分野で抗うつ剤として使われたり、皮膚の消毒剤や消炎剤として古くから使われていました。

食用ハーブとしてもイタリアでは定着していて、若葉を摘んで湯がいたものをやはり卵焼きなどに入れて食されます。

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これも辞書を見ながらふむふむ。

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こちらはビロードモウズイカ。(Verbascum thapsus L.)
ベルベットのようなフカフカの大きな葉が特徴で、2メートル以上にもなる2年草。
若葉や黄色い花が使われ、皮膚の湿潤や、咳や呼吸器の治療にシロップやハーブテイーとして使われます。

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こちらは日本では雑草の代表格、セイヨウオオバコ。(Plantago media L.)ヘラバコも含めて、食用ハーブとして青菜のように湯がいてソテーにしたり、生でサラダとして食されます。
刻んだ葉を傷に当てると傷の回復を促す作用があったり、結膜炎や瞼の炎症にも効果があるそうです。

さて、何せ長~~~い1日でしたので、後半は次回ご紹介したいと思います!ふう~~~😅

また近日中に!!










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# by colline_raffaello | 2017-10-16 07:44 | 食文化
古代種の果実のお祭り~イタリアの消え行く果物たち~@ Pennabilli
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こんにちは!
秋も深まる9月ですが、先日ペンナビッリという小さな村で開催された"イタリア古代種の果実祭り"にいって参りました。

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かの有名なトニーノ•グエラが愛してやまなかったこの村。
かつて300種もあったと言われる野生種、古代種のリンゴをはじめ、ナナカマド種のフルーツ、梨類、ベリー類などイタリアから消えつつある果実を次世代に引き継ごうと栽培をしているファームが集まり、見本市を開く他、地元のアルチザンや天然素材で出来た商品が販売されたりと、ワクワクが一杯のお祭りです。


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お天気にも恵まれ、広場は沢山のファーマーさんで活気がありました🌹

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こんな風に屋台で色々な種のフルーツを展示しつつお客様に説明しています。ここは色々な種類のブドウがありました。

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こちらはたくさんのリンゴやナシ類が。ファーマーさんは、おじいちゃんが育てていた果実たちを守りながら育て増やしているそうです。

その昔、リンゴは秋に収穫すると、冬を越えて春まで美味しく食べられたそうです。現在はほとんどの果樹園が、作りやすく甘く改良され、そう持たずに腐ってしまう果実を中心に作っているところが多いのですが、少しずつ古代種の果実もイタリアの食卓に取り戻そうと、奮闘しているファーマーさんたちも沢山います。あの、野性味に溢れた甘酸っぱい豊かな味わいを、もう一度認識してもらおうという、素晴らしい試みです。

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これ、皆さん何の果実かお分かりですか?小さな小さなリンゴです。

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こちらはソルボと呼ばれる私の大好きなナナカマド種の果実。吊るしておいて、茶色くプヨプヨになったら(笑)食べ頃です。昔はこの実を乾燥させて粉にしたものをパンの生地にねりこんでいたとか。何だか美味しそうです💕

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色々な果実をジャムやお菓子に加工したものを販売している屋台もありました🎶

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アルチザンコーナーでは、忘れてはいけないカゴ職人さんや、

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お馴染み親友アレちゃんの素晴らしい秋のハーブのリースの屋台や、

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私の天然画材の大先生マルコの画材が売っているコーナーも💕

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やっぱり彼の製品にかける情熱には大尊敬!!今、日本に彼の製品を紹介できるように準備中!!水彩絵の具作りのコースも実現させたいなあ🎶

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アレちゃんとマルコと一緒に仲良し3人組でパチリ!!共通の情熱は絆を深めるのだ!

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トニーノ•グエラが作った"失われた果実の庭"で、お祭りは最高潮に。音楽に包まれながら、暮れなずむペンナビッリの村は来訪した私たちを暖かく包んでくれました。

さあ、来年もまた来るからね!ペンナビッリ😊😊😊





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# by colline_raffaello | 2017-09-29 21:18 | お祭り、行事
アンナのハーブ料理~秘密の洞窟の粉引き小屋で~
今日は私のハーブ料理の先生、アンナさんのお話を☘
マルケ北部の町ウルバニアにある、古い洞窟の中に石臼がある粉引き小屋を改装して作られたB&B,ムリーノ•デッラ•リカバータ。
ここのキッチンに初めて入った時、"ここで料理をする人は幸せだな~"と思うほど、本当に素敵なキッチンでした。

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外は石造りの素朴ながら、当時の粉挽農家のそれなりの経済力を彷彿とさせる大きなつくり。まだ今のような電動の粉挽き機が無く、メタウロ川の水力で石臼を回していた時代には、脱穀の季節になると、村中の農家の人たちが列を作って粉を挽きに来ていたそうです。

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この自然一杯の場所で畑を作り、こよなくハーブや野草料理を愛するアンナさん。伝統料理から創作料理までレパートリーが広く、彼女のファンタジーが溢れる料理には海外にもファンが多く、お料理教室に参加したグループがすっかり彼女の虜になり、自費で彼女の料理のレシピ集を出版したというエピソードがあるほど。

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この日は日本からのお客様もお連れして、パスタも打ちながら、郷土料理のハトの詰め物のオーブン焼きのレッスンをしてくれました。

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まずは畑でタップリの新鮮ハーブを収穫。

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下ごしらえされたハトを見せてくれるアンナさん。もちろんハトは彼女が旦那様と丹精込めて育てたハトさんです。

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パスタ打ち用の産みたて卵も準備OK!

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色々火にかけながら....ベーコンとセージ、トマトソースにはさっぱりミント。いい香り~~💞

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ハトもいい感じに焼き上がり...

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パスタの準備もバッチリ!こちらは、神父様も美味しすぎて喉を詰まらせる、という意味のストロッツアプレーテというパスタです😂

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キッチンを見渡すと、色々な自家製のハーブミックスがあったり、

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いつも常備しているドライのハーブもさりげなく籠に..

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この近辺でとれる野草やハーブ一覧や

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彼女のお手製のドライフラワーも沢山💞

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手打ちのパスタとトマトとミントのソースも出来上がり!
いただきます🎶

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みんなで楽しくワイワイと😊🌹

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セージで香り付けをしたほほ肉のベーコンのクロステイーニ。

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ベーコンにはボリジの花で香りをつけたワインビネガーが垂らしてあります😋

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野のハーブをふんだんに使ったハトの詰め物も大変美味💞詰め物のハーブが効いています。

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バジルの爽やかさ一杯のストロッツアプレーテ、旦那さんのフランコがサービスしてくれました。

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どれも美味しくてみんなでペロリ!

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アンナお疲れさま、と肩を揉んであげたら喜んでもらえました!

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お腹がいっぱいになったあとは、下の階の粉挽き場を見学。
オリーブオイルを挽いていた石臼、小麦粉を挽いていた石臼と2種類あり、奥には洞窟が見られます。

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右がオリーブ用、左が小麦粉用。
川の流れが変わり、今では動きませんが、かつては村の大切な拠点だったことが伺えます。

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地下を覗きこむと、水力で動いていたプロペラが見えます。これが地上1階の石臼に直結しているんです。

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みんなで地下の洞窟内の様子を見に探険!電気が無い時代、水力をいかに工夫して使っていたかを実感できる、学びの時間となりました。

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この日はラッキーなことに、アンナさんのレシピ本もいただくことが出来、ホクホク🌹
またじっくり、お勉強させていただきます😊!

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本当に素敵なお二人、これからもちょくちょくお邪魔して、ハーブ料理を伝授していただこうと思います💞

それでは、また!🌿☘🍀








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# by colline_raffaello | 2017-09-23 05:19 | 食文化
カルロとジージャという生き方のお話☆@ウルビーノの丘のファーム
こんにちは!
8月のマルケの食の旅レポートのアテンドが終了し、改めてご紹介したいいくつものことが頭を駆け巡っておりますので、少しずつお話していきたいなと思います🎶

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カルロとジージャはウルビーノ近郊の丘で、チンタセネーゼという種の豚さんや、牛、ロバ、にわとりなどを放牧して飼い、ハムやサラミを作っている"カル•ビアンキーノ(Cal Bianchino)"という小さなファームを経営しています。
数年前にも一度ブログで彼らのお話を書きましたが、今回のお仕事で、マルケ料理をされているシェフさんと、写真家の方をお連れした時の様子を改めてご紹介。

彼らの目指すファームライフは、イタリアからはほぼ消えてしまった、戦前、もしくは高度経済成長前に存在していた"農家"のありかたです。そして二人のご両親も、そのまたご両親も重ねてきた生き方。
現在のような大型の農機具や農協が無く、地主から与えられた土地を耕作し、収穫の半分を地主に納め、家畜に与える餌から自ら栽培し与えていた時代。
今でこそ、自給自足という言葉がありますが、ひと昔はそれが当たり前の生活だった時代がイタリアにもありました。
二人が出会ったこの土地で、二人の源流を再現し、次世代に伝える橋になろうと開いたファームです。

そんな彼らのもとで、イタリアの農家の昔ながらの生活に触れてもらおうとお客様にもご案内を始めたのが2年ほど前でしょうか。

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ウルビーノ近郊の丘が一望出来る広々とした景色がこのファームの背景😊😊

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この日はアメリカやドイツからのワークショップ参加者も一緒でインターナショナルな雰囲気でした•笑
今ではビジネスの世界と化してしまい遠のいた彼らですが、スローフードの祭典、トリノのサローネでもワークショップ経験のある彼ら、世界中からお客さんが訪ねて来ます。

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そして早速サラミやサルシッチャ(イタリアの豚のソーセージ)作りを工房で体験!解体から腸詰めまで丁寧にカルロが教えてくれます。
調味料はもちろん、塩、コショウのみ。現在では多くのイタリアのサラミ、ハム工房が保存料を使うようになってしまいましたが、彼らは昔からの作り方を守っています。

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サルシッチャも綺麗に出来ました。

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さらにラードを煮詰め、タンパクや繊維質がカリカリに揚げ上がる"チッチョリ"も作ります。
大きな鍋を火にかけて、じっくり加熱していきます。

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キツネ色になったらローリエを加えながら濾し、液体の精製ラードと分けます。
プーンとローリエのいい香り💖

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濾したチッチョリは塩をふってローリエと一緒に揉み混んで冷まします。

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それから、解体の日には決まって作られる内臓料理。冷蔵庫の無かった時代は家庭での解体は冬と決まっており、傷みやすい内臓から調理されました。
この日は郷土料理でもあるレバーとローリエの網脂包み焼きを用意してくれました。

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美味しそうにジュージューとカルロが焼いてくれました。
内臓料理とローリエの組み合わせの歴史は古く、古代では、生き物のアニマ(魂)は心臓ではなく内臓にあると解釈されており、アポロ神に供物を捧げる儀式で、彼のシンボルであるローリエと内蔵を組み合わせて焼き、その香りを煙りと共に神に届けたと言われているとか。これは地元の歴史に詳しい料理研究家のかたに聞いたお話です。恐らくその習慣が長い歴史のなかで残り、昔の農家でも知らずして伝承していたのかも知れませんね。

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いつ見ても落ち着く素朴なしつらえの彼らのキッチン。家具なども昔ながらの農家の面影が残るものばかりです。

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この日は天気が良かったので外でランチを🌹☘

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まずはジージャのお手製のマルケ風ラザーニャ•ビンチスグラッシを。ラグーソースの代わりに鳥の内臓やすじ肉を細かく切ったものがソースに使われています。
昔の農家では、高価な肉は地主さんに献上されていたので、のこりものである内臓や、柔らかくないすじのある肉を煮込んで食べていた習慣の名残がこの料理の源流になっているそうです。

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ジージャが薪窯で焼く天然酵母のパン。もちろん小麦粉も彼らが栽培したものです。

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チッチョリもこうしてカリカリのおつまみとしてとってもワインに合います。

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最後には美味しいクロスタータ(ジャム入りタルト)で!
素朴な焼き菓子は農家ならでは。生地にはもちろんバターではなくラードがねりこんであるんです。

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最後はハムやサラミの熟成庫を見学。チンタ•セネーゼのハムは、足の蹄を残すという決まりがあるそうです。
熟成が終わっていないものも、予約のチケットでいっぱいでした。

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1日をかけてゆっくり滞在した二人のファームのレポート。彼らの信念をさらにひしひしと感じた時間となりました。

また近いうち訪ねて行きたいと思います😊😊😊。

それでは、また!








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# by colline_raffaello | 2017-09-18 07:23 | 食文化



陶芸作家の傍らマルケ州の宝石・ウルビーノを中心にマルケ旅行のアテンド活動中!
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